ファクタリングによる資金調達を検討していく中で、“2社間ファクタリング”“3社間ファクタリング”という言葉を耳にしたことはありませんか?
これはファクタリングを利用するうえで最低限知っておくべき基礎知識です。
本ページでは、ファクタリングの基礎知識について触れながら、2社間・3社間の違いやそのメリット・デメリットについて解説していきます。
「専門用語が多くて分かりにくい」「もっと分かりやすく説明してほしい」と感じている方は必見です。
買取型ファクタリングとは?
まず『ファクタリング』とは、売掛債権を買い取る金融サービスの総称です。
一言でファクタリングといっても様々な種類があるのですが、一般企業向けに行われているのは“買取型ファクタリング”と呼ばれるものです。
この買取型ファクタリングでは、すでに提供が完了したサービスについての売掛金を現金化することができます。
例)A社…B社にサービスや物品を提供済み
B社…A社よりサービスや物品の提供を確認 月末までに提供された分を翌月20日に支払い予定
この場合A社とB社の間では、月末締めの翌20日払いでの取引が成立しています。
そのため、A社としては商品やサービスはすでに提供済みであるものの翌月20日にならないとお金を受け取ることができません。
この状態は、A社はサービスや商品を提供済みであるため『翌月20日に、代金を受け取る権利がある』と言い替えることができます。
この代金を受け取る権利のことを専門用語で“売掛金(うりかけきん)”と呼び、売掛金や受取手形のような後日代金を受け取る権利を総称して“売掛債権”と呼びます。
このような状況でA社が買取型ファクタリングを利用すると、ファクタリング業者はA社が受け取る予定の売掛債権を買い取りという形で現金化してくれます。
翌月の20日の入金を待たなくても売掛債権を現金にすることができるので、急にまとまった現金が必要になった時などに重宝するでしょう。
これが、買取型ファクタリングです。
3社間ファクタリング
3社間ファクタリングとは買取型ファクタリングを「自社」「ファクタリング会社」「売掛先クライアント」の3社で契約を結んで行うものです。
先ほどの例でいうと、取引先であるクライアントB社にファクタリング会社を利用して売掛債権を売却することへ同意を得る必要があります。
B社が同意をしてはじめて契約完了となりますので、自社とファクタリング会社で勝手に売掛債権の売買を行うことはできません。
世界で見て、ファクタリングというとこの3社間での契約を差すことが一般的で、2社間ファクタリングよりも認知度・利用企業数共に圧倒的に多いといわれています。
国内の銀行が提供しているファクタリングサービスの多くはこの3社間取引です。
2社間ファクタリング
2社間ファクタリングとは買取型ファクタリングを“自社”と“ファクタリング会社”の2社だけで契約を結んで行うものです。
先ほどの例と比べ、売掛先クライアントが含まれていません。
2社間ファクタリングでは3社間ファクタリングで必要だった、取引先への通知や同意を得る必要はありません。
ファクタリングによる売掛債権の現金化を多くの企業が活用している欧米とは異なり、日本ではまだまだ理解度が低く、『ファクタリングを利用している=資金繰りに困っている経営が危うい会社』というイメージを持たれてしまうこともあります。
ファクタリングを利用するという通知を行うことで、取引先との信頼関係にマイナスダメージを与えることも懸念されます。
こういった取引先との関係に悪影響を与える懸念がファクタリングのデメリットです。
2社間ファクタリングはこのデメリットを回避するために仕組みと言うことができます。
ファクタリング利用による悪影響を避け、取引先との関係性に影響を与えることなく、気軽に行えるのがこの2社間ファクタリングです。
メリット・デメリットから比較
基本がわかったところで、2社間ファクタリング・3社間ファクタリングについてもっと知識を深めていきましょう。それぞれを比較した時の、メリットとデメリットをまとめてみました。
《3社間ファクタリング》
メリット | デメリット |
・ファクタリング手数料が安い ・審査通過率が高い | ・取引先への通知と同意が必要 ・手続きに日数がかかることも |
取引先への通知と同意が必要となるものの、ファクタリング手数料が安く審査も有利に進められるのが、3社間ファクタリングです。
取引先が直接ファクタリング会社にお金を支払うという契約になるので、ファクタリング会社としても資金の回収が容易で信頼性に富むため、安い手数料かつ審査通過率も高いというメリットが生まれます。
一方で、3社間ファクタリングは取引先の同意が必要となることによって契約完了・資金化までに日数を要する可能性がでてきます。
《2社間ファクタリング》
メリット | デメリット |
・取引先に知られるリスクがない ・即日現金化できるものが多い | ・ファクタリング手数料が高い ・審査落ちになることも |
自分の会社の資金繰りについて悪いイメージを持たれたくないという方には、取引先への通知がない2社間ファクタリングが人気です。
特に、売掛先との関係性において、取引の継続に関する決定力が弱い立場にある事業者は2社間ファクタリングの利用が無難でしょう。
自社とファクタリング会社だけでのやりとりとなりますので、必要書類が揃っていれば即日現金化も可能です。
一方で取引先が交わらずに契約を結ぶ分、ファクタリング業者としては『返済が滞るリスク』を背負うことになります。
先ほどの例でいうと、A社がファクタリングを利用していることをB社は知りませんので、B社は支払日である20日になるとA社にお金を支払います。
A社はこの受け取ったお金をファクタリング会社に返済という形で支払う必要があるのです。
3社間ファクタリングと比較して、この返済に関するリスクが大きいため、手数料が高くなる・審査の難易度が上がるというデメリットが生まれます。
選ぶ際の注意点
3社間ファクタリングを多くの企業が利用しており、売掛金の売却についてマイナスイメージの少ない欧米では、手数料が安く審査通過しやすい3社間ファクタリングを選ぶ企業が非常に多いようです。
しかし、国内ではまだまだ売掛金の売却に馴染みが薄いため、ファクタリングを利用することで取引先に経営難などマイナスイメージを持たれてしまうことを懸念する方がほとんどです。
そのため、3社間ファクタリングを最後の手段と考え、まずは2社間ファクタリングを申し込んでみるという傾向が多く見られます。
確かに、取引先企業へのイメージという1点だけを重視すれば、2社間ファクタリングに軍配が上がるでしょう。
しかし最も重要なのは、自社の経営状況に合わせた資金調達方法を選ぶことにあります。
取引先との関係を気にするがあまり2社間ファクタリングばかり利用して、毎月多くの手数料を支払うことになってしまい、結果的に資金繰りにどんどん困窮していくというケースも少なくありません。
経営の立て直しの為にファクタリングを利用したにも関わらず、その手数料によって自分の首を絞める結果になってしまっては本末転倒でしょう。
2社間・3社間どちらのファクタリングにも対応している業者を選ぶことや、事業性融資などにも視野を広げることで、自社に合ったキャッシュフローを見つけることができるでしょう。
おすすめのファクタリング会社
2社間ファクタリング、3社間ファクタリングのどちらも取り扱いを行っているおすすめのファクタリング会社のご紹介です。ファクタリングでは会社選びが非常に重要です。
ビートレーディング
- ファクタリング業界で知名度No.1
- 契約件数トップクラスのビートレーディング
- 業界トップクラスの信頼度と口コミ・評判の良さ
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ビートレーディングのファクタリング |
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<ビートレーディングの特徴>
2社間ファクタリング取扱い | 有 |
ファクタリング手数料 | 2.0%~ |
個人事業主利用可否 | 可能 |
即日現金化 | 可能 |
三共サービス
- 業界トップクラスの手数料水準
- ファクタリング手数料率は1.5%~(3社間ファクタリング利用時)
- 2社間ファクタリングも利用可能
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<三共サービスの特徴>
2社間ファクタリング取扱い | 有 |
ファクタリング手数料 | 1.5%~ |
個人事業主利用可否 | 不可/法人のみ |
即日現金化 | 可能 |
(一社)日本中小企業金融サポート機構
- 営利追及を目的としない一般社団法人
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<日本中小企業金融サポートの特徴>
2社間ファクタリング取扱い | 有 |
ファクタリング手数料 | 詳細は非公表 (10秒簡易診断で確認可能) |
個人事業主利用可否 | 可能 |
即日現金化 | 可能 |
まとめ
2社間・3社間ファクタリングの違いとは、買取型ファクタリングを売掛先であるクライアントに通知するか否かという点です。
自社とクライアント業者だけで行うものが、2社間ファクタリング・クライアント側にもファクタリングを行う同意を得て行うものが3社間ファクタリングということになります。
それぞれに異なるメリットがありますので、信用できるファクタリング業者と共に自分の会社にあった最適なプランニングを考えていきましょう。
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